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文献詳細

雑誌文献

生体の科学30巻6号

1979年12月発行

文献概要

特集 細胞間コミニケーション 総説

シナプス結合と栄養性因子

著者: 宮田雄平1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部薬理学教室

ページ範囲:P.409 - P.415

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 はじめに
 神経系における細胞間の情報伝達手段として化学伝達物質(neurotransmitter)機構はすでに確立している。伝達物質の作用時間は速く,通常msecの単位で作用を終結する。作用部位はシナプスである。このような速い情報伝達機構は,動物の行動・反射などの分子レベルでの基礎となっている。
 一方,個体においては長い時間経過で起るいろいろの現象が知られている。たとえば個体の生長の過程では,細胞の形態や機能が長い時間をかけて変化してくる。長期間にわたって細胞の形態や機能を維持し,あるいは変化をひき起している一つの機構としてホルモン機構がある。この場合ホルモンは特定の分泌細胞から分泌され,血流によって運ばれ空間的に離れた標的細胞に作用し効果を表わす。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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