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文献詳細

雑誌文献

生体の科学31巻2号

1980年04月発行

文献概要

実験講座

SDS-ポリアクリルアミド電気泳動における活性染色

著者: 上里忠良1

所属機関: 1浜松医科大学生化学第二講座

ページ範囲:P.149 - P.153

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 はじめに
 SDS-ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)はタンパク質の分子量測定の簡便法として生化学に広く応用されているが,いろいろな人の方法がこれまで報告されている。その分子量測定の原理については他の総説1,2)を参照されたい。酵素およびタンパクの機能の活性染色にも,種々の方法があると思うが,通常組織学的染色方法がそのまま,または多少改良されて用いられている。SDS-PAGEで,酵素,タンパク等の機能および活性が損われないことが必要条件である。一手法として泳動後ゲルを1〜2mm間隔にスライスし,1枚ずつ試験管内で活性を測定するという方法もあるが,ゲル上で直接活性バンドが得られるのはきわめて便宜なことが多い。組織化学的に用いられている活性染色法には数多くあり他の参考書3,4)に詳しく記載されている。SDS-PAGEに応用される活性染色法には,表1に示したように例えば,シュクラーゼ等のようなGODと色素をカップルさせた方法5)や,ATPase等のようなリン酸Ca++の沈殿法3,4)や,ALPase等の人工基質を用いて螢光で見る方法,ジアゾ色素をカップルさせて発色させる方法3,4)などがある。その他に,広い意味で,糖タンパク等を調べるPAS染色や,レクチン-ペルオキシダーゼ法6)や目的とする酵素の抗体を用いた酵素抗体法4)などがSDS-PAGEにも応用されてきている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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