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講義
軟体動物ニューロンにおけるCaで活性化されたKコンダクタンス
著者: 山岸俊一2
所属機関: 1 2国立生理学研究所
ページ範囲:P.241 - P.249
文献購入ページに移動 最初に,私がこれまで過去10年間にわたって一緒に仕事を進めてきた共同研究老を紹介すると,カリフォルニア大(米)のF. Strumwasser教授,ケンブリッジ大(英)のN. B. Standen博士,ブリストル大(英)のR. C. Thomas博士,そして,リヨン大(仏)のG. Nicaise博士らである。これらの人々が私がこれから述べる仕事に登場してくる。
まず内容を要約しておくと,この実験はアメフラシ(Aplysia)とカタツムリ(Helix asparsa)の中枢ニューロンで行われた。これらの細胞内へのCa注入はKに対する細胞膜透過性を増大させる。同時にCa注入は細胞質のpHを低下させ,それ自体が膜コンダクタンスに影響を与える。このことは細胞質中のミトコンドリアが注入されたCaをプロトンと交換するものと推定される。Ca感受性のKコンダクタンスについては,一部の組織ではその重要性がまだ明らかではないにしても,広く動物界に行きわたっていると考えられる。
まず内容を要約しておくと,この実験はアメフラシ(Aplysia)とカタツムリ(Helix asparsa)の中枢ニューロンで行われた。これらの細胞内へのCa注入はKに対する細胞膜透過性を増大させる。同時にCa注入は細胞質のpHを低下させ,それ自体が膜コンダクタンスに影響を与える。このことは細胞質中のミトコンドリアが注入されたCaをプロトンと交換するものと推定される。Ca感受性のKコンダクタンスについては,一部の組織ではその重要性がまだ明らかではないにしても,広く動物界に行きわたっていると考えられる。
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