文献詳細
実験講座
文献概要
はじめに
血管灌流によって臓器や組織を固定する方法は,種々な固定法の中でも数々の優れた点をもっており,細胞や組織の超微構造や構築をできるだけ生理的状態に近く保って固定することが要求される透過ならびに走査電子顕微鏡試料の作製においては最もよい方法とされている1〜5)。しかし実際には手技の成否により結果にばらつきの起こり易いこともあって,現状では必ずしも十分に活用されているとはいい難い。本稿ではこうした点を反省しながら,血管灌流固定法の特徴,適応,基本的方法,代表的な装置と灌流液の処方,2,3の問題点などについて述べてみたい。
血管灌流によって臓器や組織を固定する方法は,種々な固定法の中でも数々の優れた点をもっており,細胞や組織の超微構造や構築をできるだけ生理的状態に近く保って固定することが要求される透過ならびに走査電子顕微鏡試料の作製においては最もよい方法とされている1〜5)。しかし実際には手技の成否により結果にばらつきの起こり易いこともあって,現状では必ずしも十分に活用されているとはいい難い。本稿ではこうした点を反省しながら,血管灌流固定法の特徴,適応,基本的方法,代表的な装置と灌流液の処方,2,3の問題点などについて述べてみたい。
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