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薬学百年祭におけるエーデルマン教授の特別講演をきいて
著者: 伊藤正男1
所属機関: 1東京大・生理
ページ範囲:P.270 - P.270
文献購入ページに移動 昭和55年4月3日,日本薬学会の100年祭式典が虎の門の教育会館ホールにおいて行われた。この式典に際して,ロックフェラー大学のエーデルマン教授(Gerard M.Edelman)は「神経発生中における細胞膜事象に対する免疫学的アプローチ」と題する特別講演を行ったが,その要旨は次の如くであった。
鶏胚の網膜をとり出し,細胞をばらばらにしたあと培養液中に生かしておくと,細胞同志がくっつき合い,突起が成長し,網膜に似た層構造が形成されることが知られている。この時培養液中に含まれる物質を抗元として抗血清をつくり,培養液に加えると層形成は著しく阻害される。このような働きをもつ抗元物質を分離精製した所,分子量14万の緒蛋白であることがわかり,これをcell adhesion molecule,略してCAMと命名した。
鶏胚の網膜をとり出し,細胞をばらばらにしたあと培養液中に生かしておくと,細胞同志がくっつき合い,突起が成長し,網膜に似た層構造が形成されることが知られている。この時培養液中に含まれる物質を抗元として抗血清をつくり,培養液に加えると層形成は著しく阻害される。このような働きをもつ抗元物質を分離精製した所,分子量14万の緒蛋白であることがわかり,これをcell adhesion molecule,略してCAMと命名した。
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