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特集 カルシウムイオン受容タンパク 総説
筋のCa2+受容蛋白
著者: 三川隆1
所属機関: 1東京大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.380 - P.388
文献購入ページに移動図1にニワトリの非筋細胞(脳),平滑筋(筋胃),心筋,骨格筋の全蛋白を等電点電気泳動/SDS電気泳動を組合せ,2次元に展開したスラブゲルの,Ca2+結合蛋白の必要条件を満たす酸性部位,かつ低分子部位を示した。非筋細胞の場合には目につく蛋白は唯一calmodulinといってよい。ところが,平滑筋→心筋→骨格筋の順に,収縮という機能が特殊化したと考えられる組織になるにつれてcalmodulinの相対量は低下し,そのかわりにtroponin-C,leiotonin-C,およびmyosin-L鎖等いくつかの酸性蛋白の出現が特徴的である。筋細胞の有する収縮という特殊な機能と,これらの新しく出現する蛋白がどの様に関連しているのだろうか?
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