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特集 カルシウムイオン受容タンパク
総説
文献概要
1970年にKakiuchiら1)とChangら2)によって発見されたCa2+受容蛋白──calmodulin──が,広く酵素のCa2+依存性活性化因子として働いていることが明らかになりつつある(前章参照)。
図1にニワトリの非筋細胞(脳),平滑筋(筋胃),心筋,骨格筋の全蛋白を等電点電気泳動/SDS電気泳動を組合せ,2次元に展開したスラブゲルの,Ca2+結合蛋白の必要条件を満たす酸性部位,かつ低分子部位を示した。非筋細胞の場合には目につく蛋白は唯一calmodulinといってよい。ところが,平滑筋→心筋→骨格筋の順に,収縮という機能が特殊化したと考えられる組織になるにつれてcalmodulinの相対量は低下し,そのかわりにtroponin-C,leiotonin-C,およびmyosin-L鎖等いくつかの酸性蛋白の出現が特徴的である。筋細胞の有する収縮という特殊な機能と,これらの新しく出現する蛋白がどの様に関連しているのだろうか?
図1にニワトリの非筋細胞(脳),平滑筋(筋胃),心筋,骨格筋の全蛋白を等電点電気泳動/SDS電気泳動を組合せ,2次元に展開したスラブゲルの,Ca2+結合蛋白の必要条件を満たす酸性部位,かつ低分子部位を示した。非筋細胞の場合には目につく蛋白は唯一calmodulinといってよい。ところが,平滑筋→心筋→骨格筋の順に,収縮という機能が特殊化したと考えられる組織になるにつれてcalmodulinの相対量は低下し,そのかわりにtroponin-C,leiotonin-C,およびmyosin-L鎖等いくつかの酸性蛋白の出現が特徴的である。筋細胞の有する収縮という特殊な機能と,これらの新しく出現する蛋白がどの様に関連しているのだろうか?
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