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文献詳細

雑誌文献

生体の科学31巻6号

1980年12月発行

文献概要

実験講座

HRPによりマークされた単一細胞の電顕試料作成法

著者: 酒井廣子1

所属機関: 1国立基礎生物学研究所,感覚情報処理部門

ページ範囲:P.521 - P.526

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 Procion dyeやHRPなどのすぐれたマーキング物質の導入により細胞内マーキング法は電気生理学の分野で急速にポピュラーな手法となってきた。筆者はプレッシャーによるHRPの細胞内注入法を昨年本誌で紹介した19〜22)。ところで,神経細胞の電気生理的応答と光顕でみる形態の対応づけが行われる一方で,同じ神経細胞の入出力関係を知るため,電子顕微鏡によってシナプス構造を明らかにする努力がなされてきている1〜8,10,11,13〜18)。そこではマーキングされた細胞のシナプスが光顕で観察された細胞の全体像のどこに位置するかを正確に決定することが主たる関心事であり,単一神経細胞への入力信号の統合様式を解明しようとしている。
 現在,我々のグループはHRP電顕法を用い脊椎動物網膜神経細胞の機能構築を明らかにしつつあるが,本法は網膜以外にも広く中枢神経系に応用できるものと思われるのでここに紹介する。以下に述べる力法は主にK. -I. NakaとB. N. Christensenによりテキサス大学において開発されたものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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