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文献詳細

雑誌文献

生体の科学32巻3号

1981年06月発行

文献概要

特集 リポプロテイン 総説

リポ蛋白レセプター

著者: 竹内一郎1

所属機関: 1東京都立大久保病院内科

ページ範囲:P.209 - P.215

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 リポ蛋白と細胞とのinteractionには,何種類かのものが考えられる。リポ蛋白表層に存する燐脂質(PL)や,コレステロール(CH)と,細胞膜のPL,CHとの間の分子交換1)や,移行1,2)(transfer),細胞表面のreceptor へのリポ蛋白の結合(binding),及びそれに続く取り込み(endocytosis),更にレセプターを介さない無差別の取り込み3)等が知られている。リポ蛋白と培養細胞とのin vitroにおけるinteractionの研究4,7)は,多くは動脈硬化の発生機序を解明する目的で行われていたが,GoldsteinとBrownらは,ヒトの培養線維芽細胞に低比重リポ蛋白(LDL)に対するレセプターを証明し,家族性高コレステロール血症の発生に,レセプター欠損が関与することを示した5,6)。又,彼らの提唱したレセプターを介した取り込み(receptor-mediated endocytosis)は,新しい概念として,とくにmacromoleculeのレセプターを知る上での意義が大きい。
 レセプターの定義は必ずしも一定していないが,機能的には①細胞外の情報を特異的に認識すること,②細胞内の諸反応の調節を行う,という点が重要と考えられる8)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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