文献詳細
解説
グリコシル化ヘモグロビン(HbA1c)と糖尿病
著者: 浅倉稔生1
所属機関: 1Biochem.& Biophysics, Children7s Hospital of Philadelphia, University of Pennsylvania
ページ範囲:P.242 - P.249
文献概要
糖尿病の診断は,従って患者の血中又は尿中のブドウ糖のレベルを測ることにより,比較的容易に行うことができる。この方法の問題点は,血中又は尿中のブドウ糖値が,食事の内容や,時間,運動,インシュリン使用等色々の要因により影響されることで,ブドウ糖のレベルだけから病状を判定することが困難なことである。殊に糖尿病患者を外来患者として取り扱う場合,応々にして患者は検査前に食事を控えたりインシュリンを使ったりして病院に現れることが多く,血糖値を作為的に変えるケースが見られ,これまで医師の側からこういう患者の作為を見抜く適当な手段がなかった。
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