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特集 膜の転送 総説
膜融合と細胞機能
著者: 浅野朗1
所属機関: 1大阪大学蛋白質研究所
ページ範囲:P.307 - P.312
文献購入ページに移動 細胞膜や細胞内の膜系が,速やかに融合する場合があること,またそれが,分泌だとか受精だとか筋肉の形成などの様に,生物にとって重要な役割をはたしていることは良く知られているが,どの様な場合に膜同士が融合し,どの様な場合にしないのかは,まだ良くわかっているとは云えない。しかし,上述の様な疑問に対して,5年前にくらべればずっと詳しく答えることが出来る様になった。ここでは比較的良く研究され,ある程度分子レベルで物が云えるウイルスによる細胞融合の場合と,人工膜の融合の場合を簡単に説明し,そのあと,この特集の本題である膜の転送に関係した膜融合について,現在どこまで研究が進んでいるかということを,実例を挙げながら述べることにする。
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