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文献詳細

雑誌文献

生体の科学32巻6号

1981年12月発行

解説

ヒスタミンH2受容体とその周辺

著者: 角田康弘1

所属機関: 1中外製薬(株)本社学術部

ページ範囲:P.515 - P.524

文献概要

 今世紀初頭,Langley1)により提案されていたアドレナリン性受容体の概念をイソプロテレノールに対する感受性の有無でαとβという2つの受容体に大別したのはAhlquist2)であるが,その後の研究の進歩により1つの神経伝達物質(neurotransmitter),ホルモン(オータコイドも含めて)の受容体には相異なる種々の実体が存在することが明らかになりつつある。αとβに関してはシナプス前と後でα2,α13),心筋・脂肪細胞と気管支平滑筋・肺・肝臓等でβ1,β24,5)のサブクラスに分類され,ドーパミンはアデニール・サイクラーゼ(以下AC)要求型あるいはシナプス後膜に存在するものがD1,D3,AC非要求型でシナプス前膜に存在するものがD2,D46),アセチルコリンは作用速度の相違あるいはサイクリックグアノシンモノリン酸(以下c-GMP)要求の有無でムスカリンとニコチン性受容体7),オピエート受容体にはMet-エンケェファリンがμ,Leu-エンケェファリンがδの他κ,σという4つの受容体が69),またアデノシンはシナプス伝達抑制型のアデノシン I(以下ADOⅠ)受容体とシナプトゾームのサイクリックアデノシンモノリン酸(以下c-AMP)を上昇させるADOⅡ型受容体8)が,といった種々の受容体の存在が確認されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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