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文献詳細

雑誌文献

生体の科学33巻4号

1982年08月発行

文献概要

特集 リン酸化 総説

筋収縮とリン酸化

著者: 渡辺静雄1

所属機関: 1群馬大学工学部応用化学科

ページ範囲:P.264 - P.275

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 過去50年間の生化学歴史は"リン酸化"の理解のための歩みであるかにみえる。また,筋収縮の研究ほど,そのリン酸化と終始密接にかかわり合ってきた研究領域はないであろう。このところ,リン酸化の理解がATP時代の"エネルギー化"という認識から,ホルモン時代の"調節"という認識に移行しているように思われる。そう思われる1つの原因は,筋収縮のCa2+による調節の研究とホルモン作用の研究とが,タンパク質のリン酸化を介して関連してきたからであろう。このような事情の一端を荷うものとして,「砂のう平滑筋ミオシンが酵素的にリン酸化・脱リン酸化するに伴って,ミオシン分子の集合と解集合がおこり,アクトミオシンの収縮現象と弛緩現象がおこる」という我々の発見を紹介したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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