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文献詳細

雑誌文献

生体の科学33巻5号

1982年10月発行

文献概要

特集 成長因子

特集「成長因子」によせて

著者: 山根績1

所属機関: 1東北大学抗酸菌病研究所

ページ範囲:P.346 - P.347

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 Growth factorなる言葉は元来微生物に対する増殖因子として用いられたものである。すなわち無機塩やアミノ酸ではなく,たとえばパラアミノ安息香酸のように,極く微量で特定の細菌の増殖を支配するような物質をgrowth factorまたは細菌ビタミンと称したことが,この用語の使用のおこりである。
 しかしこの言葉を培養細胞に対して用いるようになったのは,主としてGordon H.Satoらがgrowth factorを含む無血清培地を数多く開発して以来のことであると言っても差し支えあるまい。ところが培養細胞に対するgrowth factorを増殖因子と訳すべきか,成長因子と訳してよいか,しばしば困惑することがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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