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文献詳細

雑誌文献

生体の科学33巻5号

1982年10月発行

文献概要

特集 成長因子 総説

トランスフェリン—筋成長促進効果を中心に

著者: 小沢鍈二郎1 伊井一夫1

所属機関: 1国立武蔵療養所神経センター機能研究部

ページ範囲:P.361 - P.367

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 鉄結合非ヘム蛋白質であるトランスフェリン(transferrin,Tf)は,脊椎動物の血漿,哺乳動物の乳などの分泌物,または卵白中に高濃度に存在し,それぞれセロトランスフェリン(serotransferrin,sTf),ラクトトランスフェリン(lactotransferrin),オボトランスフェリン(ovotransferrin,oTf)と呼ばれる1)。いずれも,分子量約8万の糖蛋白質であり,1分子当り2原子の鉄を可逆的に結合する。sTfは主に肝臓で合成され,鉄を吸収場所(小腸)から貯蔵場所(肝臓,脾臓,骨髄),そして利用場所(各種細胞)へと血流に乗って運搬する。
 Tfの可逆的な鉄の結合の仕方,アミノ酸配列2,3),糖鎖の構造,立体構造などについての研究も近年進んでいるが,それらについてはBezkorovainyのモノグラフ4)を参照されたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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