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文献詳細

雑誌文献

生体の科学33巻5号

1982年10月発行

文献概要

特集 成長因子 総説

造血因子

著者: 元吉和夫1

所属機関: 1自治医科大学血液学研究施設造血発生部門

ページ範囲:P.368 - P.373

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 動物の末梢血液中に形態学的に同定されうる血液細胞は赤血球,白血球及び血小板であり,これら3系統の細胞は造血組織である骨髄において,多能性幹細胞(pluripotent stem cells)から造り出される。多能性幹細胞は3系統の細胞いずれにも分化しえる能力をもっているが,この細胞が赤血球系へとある程度分化した細胞がBFU-E(Erythroid Burst Forming Unit)であり,さらに分化が進むとCFU-E(Erythroid Colony Forming Unit)となる。さらに何回かの分裂をへて,形態学的に同定可能な赤芽球となる。また白血球系へと分化が進んだ細胞がCFU-C(Colony Forming Unit in Culture)であり,これもさらに何回か分裂をくり返し形態学的に同定可能な骨髄芽球となる。さらに血小板系へと分化が進んだ細胞がCFU-M(Megakaryocyte Colony Forming Unit)である。これらBFU-E,CFU-E,CFU-CおよびCFU-Mはそれぞれ一系統の細胞へのみ分化できるという意味から,committed stem cellと呼ばれており,それぞれの細胞の増殖,分化を刺激する液性因子が存在する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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