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特集 低栄養と生体機能 総説
低栄養動物における生体防御
著者: 坂本元子1
所属機関: 1和洋女子大学文家政学部生活学科
ページ範囲:P.432 - P.437
文献購入ページに移動 生体防御機構の基本的役割は外部からの侵入物,自己由来の異物成分を排除して個体を保全することにある。その機能は外部に対する抵抗性を十分発揮しうる生体側の条件に大きくかかわってくる。
開発途上国における乳児死亡率が,低栄養に伴う抵抗性の低下と外部感染との結果で約45%も占めていることでも,個体の栄養条件と抵抗性の相互作用の重要性が理解できる。低栄養状態と抵抗性の低下に関する問題は,単に食糧不足を背景としておこる開発途上国の乳幼児のみならず,疾病のmalignancy,老齡者の感染の問題として臨床面でも重要な課題となっている。
開発途上国における乳児死亡率が,低栄養に伴う抵抗性の低下と外部感染との結果で約45%も占めていることでも,個体の栄養条件と抵抗性の相互作用の重要性が理解できる。低栄養状態と抵抗性の低下に関する問題は,単に食糧不足を背景としておこる開発途上国の乳幼児のみならず,疾病のmalignancy,老齡者の感染の問題として臨床面でも重要な課題となっている。
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