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特集 低栄養と生体機能 総説
飢餓ならびに再給食における組織・細胞の超微細構造の変化
著者: 渡仲三1
所属機関: 1名古屋市立大学医学部第1解剖学教室
ページ範囲:P.444 - P.455
文献購入ページに移動 本項では飢餓による細胞の変化というテーマで論文を執筆することになったが,まず飢餓(特に食物飢餓)についての光顕的研究は文献的に多少散見されるが,電顕的研究は世界的に意外と少ないようである1,27〜30)。というのも第2次世界大戦の後,世界平和が続き,多くの人人が飢餓という極限にさらされることが少なくなったためであり,誠に喜ばしい現象といえよう。しかし,学問的には飢餓といえども興味深いわけで,今回取り挙げられたのであろうと思う。筆者は十数年来,超微形態的に各種実験条件下の細胞変化について研究を続けて来たので,飢餓についても関心が深く,またその回復過程も興味深いところであり,本文の執筆をお引受けすることとした。こう言った意味から,今回自分自身でも動物を用いて飢餓実験を試みたので,それを軸として紹介し,文献的考察も試みたいと考えている。
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