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文献詳細

雑誌文献

生体の科学33巻6号

1982年12月発行

文献概要

話題

谷口シンポジウム「神経細胞の成長と可塑性」

著者: 小幡邦彦1

所属機関: 1群馬大学医学部薬理学教室

ページ範囲:P.501 - P.504

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 谷口財団脳科学部門の国際シンポジウムは今年で第6回を迎え,去る10月18日〜21日,琵琶湖畔の求是荘で開催された。今回は久野宗教授(京大)がプログラム委員長で,テーマは「神経細胞の成長と可塑性(Neuronal Growth and Plasticity)」であった。プログラム委員として高橋国太郎(東大),塚原仲晃(阪大),山本長三郎(金大)教授とともに私も参加したので,概要を報告する。
 Developmental neurobiologyは中枢神経系の発生とそれに続く発達,可塑性,再生などの変化のメカニズムを明らかにしようとするもので,最近,急速に発展している。これには初期胚の微小手術,培養,免疫組織化学などの技術的進歩もあずかっている。今秋の北米神経科学会大会のプログラムを見ると,全体で290のセッション中,48が第1部門のDevelopment and Plasticityに分類されている。わが国でもさまざまな分野からの研究者がこの問題にとり組むようになっており,今回のシンポジウムで上記のテーマがとり上げられたのはタイムリーであった。若手研究者の交流という財団の方針もあるが,この分野で実際に第一線に立っているのも若手で,米国からの参加者10人もキャプテン格のD.Purves以外は,31歳のL.W.Lichtmanまですべて30歳台であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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