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文献詳細

雑誌文献

生体の科学34巻2号

1983年04月発行

文献概要

特集 モノアミン系

モノアミン系の病態生化学

著者: 永津俊治1

所属機関: 1東京工業大学大学院総合理工学研究科生命化学専攻細胞生理学講座

ページ範囲:P.117 - P.128

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 モノアミン系は,カテコールアミン類のドーパミン,ノルアドレナリン,アドレナリンと,インドールアミン類のセロトニンを神経伝達物質とする神経系を総称する。カテコールアミン系はアミノ酸のチロシンよりドーパを経て1),インドールアミン系はアミノ酸のトリプトファンより5-ヒドロキシトリプトファンを経て2),芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素による脱炭酸反応により生成される(図1)。モノアミン系は神経伝達物質として脳と末梢神経の作用を介して広範囲な生理活性をもつので,神経疾患,精神疾患,高血圧などの循環器疾患などにおいて病態に重要な役割を果すと考えられている。
 最近,異型フェニルケトン尿症Ⅱ型,Ⅲ型(atypicalphenylketonuria typeⅡ and typeⅢ)のようなモノアミン系の生合成障害を来す新しい疾患が発見され,モノアミン系の病態生化学に大きい進歩がみられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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