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実験講座
文献概要
走査電顕が実用に供されるようになって十年余りになるが,もともとこの器械は医学生物学用に造られたのではなく,集積回路の検査用として誕生した。従って分解能はそれ程要求されなかったし,又,理論的にも,電子線が試料にあたった後,その内で拡散することから,分解能の限度は30Å止まりとされ,透過電顕程には研究機器として期待されなかった。
医学生物学への応用は,器械の出現後すぐに始ったのであるが,上述の理由から,光学顕微鏡と電子顕微鏡の間をつなぐもの,すなわち電子ルーペとして期待され,研究対象も主として器官,組織オーダーの構造が用いられた。無論,この領域においても,走査電顕は透過電顕と異なり表面構造の観察に有利であること,又3次元的な像を与える事などから,脾,肝臓などで新しい研究が行われた。
医学生物学への応用は,器械の出現後すぐに始ったのであるが,上述の理由から,光学顕微鏡と電子顕微鏡の間をつなぐもの,すなわち電子ルーペとして期待され,研究対象も主として器官,組織オーダーの構造が用いられた。無論,この領域においても,走査電顕は透過電顕と異なり表面構造の観察に有利であること,又3次元的な像を与える事などから,脾,肝臓などで新しい研究が行われた。
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