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文献詳細

雑誌文献

生体の科学34巻3号

1983年06月発行

特集 細胞の極性

細胞の極性と細胞骨格

著者: 石川春律1

所属機関: 1東京大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.179 - P.188

文献概要

 細胞が方向に関係した形態や機能を示すとき,その細胞は極性を有するという。この定義にしたがえば,ほとんどすべての細胞が極性を有することになる。円柱状の上皮細胞などはこの極性がとくに顕著で,機能を反映して特徴的な細胞外形を示し,細胞内部でも核や各種オルガネラが一定の分布・配列をとる。それではこのような極性が形成され,維持されるメカニズムは何であろうか。
 他方,細胞を内部から構造的に支えているいわゆる細胞骨格は,主として蛋白質性線維から構成されている。細胞骨格の役割として,それぞれの細胞に一定の外形を与え,内部でも核や各種オルガネラの分布や移動を規制していることが考えられる。したがって,概念的には細胞骨格の役割と細胞の極性とは大部分重なり合うことになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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