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電顕免疫組織化学はホルモン,神経伝達物質,酵素等抗原となり得る物質の細胞内局在を,微細構造のレベルで把え得る応用範囲の広い研究手段である。現在一般には,ビブラトームや氷結切片を樹脂包埋前に染色する方法(preembedding法)と,包埋後超薄切片化して染色する方法(postembedding法)が用いられている(表1)。
Preembedding法では,切片をSternbergerら1)のペルオキシダーゼー抗ペルオキシダーゼ複合体(PAP)法で染めるので,免疫陽性反応物質はジアミノベンチジン沈殿物となり,高電子密度の粒子として認められる。この方法は,抗原性と微細構造の保存に優れているため,神経組織や,失活しやすい酵素の同定などに広く用いられる。しかし,標本作成に長時間を要し,また1切片で1種の抗原のみ同定可能である。
Preembedding法では,切片をSternbergerら1)のペルオキシダーゼー抗ペルオキシダーゼ複合体(PAP)法で染めるので,免疫陽性反応物質はジアミノベンチジン沈殿物となり,高電子密度の粒子として認められる。この方法は,抗原性と微細構造の保存に優れているため,神経組織や,失活しやすい酵素の同定などに広く用いられる。しかし,標本作成に長時間を要し,また1切片で1種の抗原のみ同定可能である。
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