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文献詳細

雑誌文献

生体の科学34巻6号

1983年12月発行

文献概要

特集 蛋白質の代謝回転

細胞内蛋白分解とリソゾーム

著者: 勝沼信彦1

所属機関: 1徳島大学医学部付属酵素研究施設酵素化学

ページ範囲:P.425 - P.430

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 本稿では細胞内蛋白分解の機構をlyoosomeの関与のしかたを中心にして分子レベルで考えてみたい。蛋白分解は当然,proteaseによるのであるが,細胞内proteaseは単に成熟蛋白の分解に関与するばかりでなく,前駆体型で合成されたものが,生物活性を持つ成熟蛋白・成熟ホルモンになる過程(processing)にも作用しているという新たな事実が加わった。
 従って,蛋白質のturnoverと言ってきた内容も変更する必要がある。合成と見ていたのは成熟蛋白までのプロセスを指しているので,前駆型から成熟型までのproteolitic stepsも含まれていることになる。即ち合成速度(Ks)のうちにはprocessingが含まれるわけで,今日まで狭義の合成ステップと見てきたtranscriptionとtranslationにprocessingを加えて,そのどこに律速段階があるか,病的な場合には,その何れに異常があるのかを分けて追求する必要があるようになってきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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