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文献詳細

雑誌文献

生体の科学34巻6号

1983年12月発行

文献概要

実験講座

神経系のモノクローナル抗体

著者: 藤田忍1

所属機関: 1群馬大学医学部薬理学教室

ページ範囲:P.474 - P.478

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 生物学医学研究の手段としてのモノクローナル抗体(以下MAbと省略)の有効な利用は,この新技術の2つの特徴に基づくものである。
 その第1はいうまでもなく,MAbは抗原決定基特異性が単一であることによる。たとえばアセチルコリンリセプターに特異的なMAbを多数とると,そのあるものはα-バンガロトキシンと競合し,他のものはしない1)。あるいはあるウイルスに対するMAbを調べてゆくと,それ自体に中和活性がないのに中和抗血清の結合を妨げるものが見つかるので,そのような部位(抗原決定基)がウイルス表面に存在することがわかる2)。このように生体高分子の構造をMAbで触ってその機能を調べてゆくというアプローチが可能になった。このことだけでも従来の抗血清では考えられない進歩であるが,さらに重要なのは次の第2の特徴である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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