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特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識 神経系に作用するもの シナプス後膜作用薬
プロカイン
著者: 前野巍1
所属機関: 1島根医科大学生理学教室
ページ範囲:P.469 - P.471
文献購入ページに移動 ■構造および特性
プロカイン,リドカインなどの局所麻酔剤は一般に芳香族より成る疎水基部と,アルキルアミンより成る親水基部とがエステル結合したもの(プロカイン,テトラカインなど),またはアミド結合した構造(リドカイン,ジブカインなど)をとる。アミド型の局所麻酔剤はエステル型のものよりも生体内で分解されにくいため,その興奮伝導遮断効果が長時間持続するという特徴がある。
また,局所麻酔剤としての効力は,非解離型塩基よりもアミノ基が荷電したカチオン解離型の方が強い。しかし,細胞膜内の作用点に到達するためには,膜透過性の高い非解離型塩基の方が望ましい。これらの矛盾した特性を満足するべく,市販の局所麻酔剤は一般にpKa=7.5〜9.0の3級アミンである。
プロカイン,リドカインなどの局所麻酔剤は一般に芳香族より成る疎水基部と,アルキルアミンより成る親水基部とがエステル結合したもの(プロカイン,テトラカインなど),またはアミド結合した構造(リドカイン,ジブカインなど)をとる。アミド型の局所麻酔剤はエステル型のものよりも生体内で分解されにくいため,その興奮伝導遮断効果が長時間持続するという特徴がある。
また,局所麻酔剤としての効力は,非解離型塩基よりもアミノ基が荷電したカチオン解離型の方が強い。しかし,細胞膜内の作用点に到達するためには,膜透過性の高い非解離型塩基の方が望ましい。これらの矛盾した特性を満足するべく,市販の局所麻酔剤は一般にpKa=7.5〜9.0の3級アミンである。
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