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文献詳細

雑誌文献

生体の科学35巻6号

1984年12月発行

文献概要

特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識 膜一般に作用するもの

ウアバイン

著者: 松井英男1

所属機関: 1杏林大学医学部生化学教室

ページ範囲:P.489 - P.490

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 ■特性
 ウアバインは別名Gストロファンチン(G-Strophanthin)という。白色粉末または結晶。分子量,C29H44O12=584.7。結晶は8H2Oを含む。広義のジギタリス系強心配糖体の一種で,最も水溶性が高い(約1.3g/dl)ので好んで実験に用いられる。水溶液は中性。アルコールにもあまり溶けない(1g/dl)。ラクトン環由来の紫外部吸収に基づく分子吸光係数ε220=14,500。室温で割合安定。要遮光。
 臨床的に強心作用は有名であるが,中毒作用も含めて,その作用の根本は動物細胞のNaポンプ(=Na,K-ATPase)の阻害である1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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