文献詳細
文献概要
特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識 膜一般に作用するもの
ウアバイン
著者: 松井英男1
所属機関: 1杏林大学医学部生化学教室
ページ範囲:P.489 - P.490
文献購入ページに移動 ■特性
ウアバインは別名Gストロファンチン(G-Strophanthin)という。白色粉末または結晶。分子量,C29H44O12=584.7。結晶は8H2Oを含む。広義のジギタリス系強心配糖体の一種で,最も水溶性が高い(約1.3g/dl)ので好んで実験に用いられる。水溶液は中性。アルコールにもあまり溶けない(1g/dl)。ラクトン環由来の紫外部吸収に基づく分子吸光係数ε220=14,500。室温で割合安定。要遮光。
臨床的に強心作用は有名であるが,中毒作用も含めて,その作用の根本は動物細胞のNaポンプ(=Na+,K+-ATPase)の阻害である1)。
ウアバインは別名Gストロファンチン(G-Strophanthin)という。白色粉末または結晶。分子量,C29H44O12=584.7。結晶は8H2Oを含む。広義のジギタリス系強心配糖体の一種で,最も水溶性が高い(約1.3g/dl)ので好んで実験に用いられる。水溶液は中性。アルコールにもあまり溶けない(1g/dl)。ラクトン環由来の紫外部吸収に基づく分子吸光係数ε220=14,500。室温で割合安定。要遮光。
臨床的に強心作用は有名であるが,中毒作用も含めて,その作用の根本は動物細胞のNaポンプ(=Na+,K+-ATPase)の阻害である1)。
掲載誌情報