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特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識 細胞骨格に作用するもの
ポドフィロトキシン
著者: 室伏擴1
所属機関: 1東京大学理学部生物化学教室
ページ範囲:P.524 - P.525
文献購入ページに移動 ■特性
ポドフィロトキシンはメギ科植物Podophyllum peltatumやPodoPhyllum pemodiの根茎に含まれるアルカロイドである。Podophyllumの樹脂は,古くは下剤として使用されていた。ところが,1940年代になって,樹脂の主要成分であるポドフィロトキシンが,ある種の皮膚がんに対して治療効果を持つことが見出された。以来,多くの研究が行われ,ポドフィロトキシンにはコルヒチンと同様,細胞分裂を阻害する作用があることがわかった。さらに分裂装置の主要成分であるチュブリンにこの物質が結合することによって,細胞分裂阻害が引き起こされることが明らかになった。
ポドフィロトキシンはメギ科植物Podophyllum peltatumやPodoPhyllum pemodiの根茎に含まれるアルカロイドである。Podophyllumの樹脂は,古くは下剤として使用されていた。ところが,1940年代になって,樹脂の主要成分であるポドフィロトキシンが,ある種の皮膚がんに対して治療効果を持つことが見出された。以来,多くの研究が行われ,ポドフィロトキシンにはコルヒチンと同様,細胞分裂を阻害する作用があることがわかった。さらに分裂装置の主要成分であるチュブリンにこの物質が結合することによって,細胞分裂阻害が引き起こされることが明らかになった。
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