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文献詳細

雑誌文献

生体の科学35巻6号

1984年12月発行

特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識

DNAに作用するもの

マイトマイシンC

著者: 塚田欣司1

所属機関: 1東京医科歯科大学難治疾患研究所病態生化学部門

ページ範囲:P.576 - P.578

文献概要

 ■構造と特性
 マイトマイシンは,1956年に初めてHataら1)によって,Streptomyces caespitosusより生成される抗生物質として報告された。マイトマイシンAとBが最初に結晶として取り出され,1958年に,WakakiらによってCが結晶として分離された。1961〜1962年にかけてDeBoerらやLefemineらによって,類似の構造を持つポルフィロマイシン(porfiromycin=N-methyl-mitomycin C)とミトロマイシン(mitromycin=N-methyl-mitomycin A)がそれぞれ同定され,その後Webbら2)により構造が解析された。その結果"mitosane"を共通の骨格として有しており,①aziridine ring(1-1a-2),②amino-or methoxy-benzoquinone(5a-5-6-7-8-8a),③pyrrolizine configuration(1-2-3-4-5a-8a-9-9a),と④a methylurethane sidechain(10-10a)を含んだ構造を示している。図1にマイトマイシンCの構造を示しているが,AはCの7のNH2がOCH3に,またBは,Cの7のNH2がOCH3に,9aのOCH3がOHに,1aのNHがCH3にそれぞれ置換した構造式を示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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