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文献詳細

雑誌文献

生体の科学35巻6号

1984年12月発行

特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識

代謝系に作用するもの

シアンと電子伝達阻害剤

著者: 曾根旉史1

所属機関: 1自治医科大学第1生化学教室

ページ範囲:P.588 - P.590

文献概要

 ■特性
 KCN,NaCNなどのシアン化物は白色結晶で,水に易溶してアルカリ性を呈する。HCNまたはCN-の形で各種金属原子に強力に配位して錯体を形成するので,多くの金属酵素の活性を阻害する可能性がある。特にミトコンドリア内膜に存在し,呼吸鎖を形成するチトクロームc酸化酵素に対する50%阻害濃度は0.5μMと低く,その結果,細胞内呼吸は停止するので,強力な呼吸毒として知られている。経口致死量(イヌ)は1.6mg/kgと低い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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