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モスクワからジェット機で2時間半,南へ下りコーカサス山脈を越えたところに,エレバンYerevanという人口100万少々の都市がある。ここはソ連邦とはいえ,トルコとの国境近くで,カスピ海と黒海の間に位置し,モスクワ,レーニングラードとはまったく様相を異にしている。紀元前から中世にかけ栄えたところで,かのマルコポーロも中国への途中ここを通ったという。ノアの箱舟がついたといわれるアルメニアのシンボルである海抜5,156mのアララト山が富士山のようにそびえている。この地にある実験生物学研究所に2カ月ばかり滞在したので報告させていただく。
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