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文献詳細

雑誌文献

生体の科学36巻4号

1985年08月発行

文献概要

特集 神経科学実験マニュアル 全動物実験法

麻酔

著者: 佐々木成人1

所属機関: 1東京大学医学部付属脳研究施設脳生理学

ページ範囲:P.288 - P.291

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 動物に手術などの侵襲を加える実験においては麻酔は必要不可欠である。今日まで種々の麻酔薬,麻酔法が開発されてきているが,それぞれ特徴を有するので使用する動物,実験目的に合わせ選択する必要がある。ここでは中枢神経系の研究に広く用いられている全身麻酔法について,筆者が経験しているネコの場合を中心に述べるが,サル,ウサギ,ラット,マウスについても言及する。全身麻酔は吸入麻酔と静脈麻酔に大別され,それぞれ特徴を有する。静脈麻酔は僅かな器具で,手軽に,速やかに全身麻酔状態を導くことができるが,いったん静注してしまった静麻剤は吸入麻酔のように換気をさかんにして追い出すことができず,麻酔の深さをコントロールすることが比較的困難である。一方吸入麻酔では,麻酔器などの設備を必要とするが,麻酔の深度をかなり自由にコントロールできるという利点がある。以下吸入・静脈麻酔の各々について使用される麻酔薬の種類,その使用方法,特徴について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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