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文献詳細

雑誌文献

生体の科学36巻4号

1985年08月発行

文献概要

特集 神経科学実験マニュアル 脳組織の実験材料

グリア

著者: 加藤泰治1 伊藤仁一1 田中亮1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部生化学第一講座

ページ範囲:P.311 - P.313

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 ■ 概要
 グリアには中枢神経系に分布するアストロサイト(星状神経膠細胞),オリゴデンドロサイト(稀突起神経膠細胞),ミクログリアと,末梢神経系に分布するシュワン細胞,mantle細胞(外套細胞)がある。グリアの生理的機能については,(1)ニューロンの支枝作用,(2)脳欠損組織の補填作用,(3)脳血液関門を通してのニューロンへの栄養補給,(4)ミエリン鞘形成などが古くから知られているが,最近では,培養したニューロン,グリアの実験系から,グリアが神経伝達物質の代謝やニューロンの増殖・分化の制御に関与していることがわかってきた。このように培養した各種のグリア細胞を用いることにより,個々のグリア機能の研究が可能となり,さらにニューロンとのcoculture系などを用いることにより,生理的に近い環境下での神経科学的実験が可能となってきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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