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文献詳細

雑誌文献

生体の科学36巻4号

1985年08月発行

文献概要

特集 神経科学実験マニュアル 脳組織の実験材料

細胞分画—ニューロフィラメント

著者: 森啓1

所属機関: 1福井県立短期大学第一看護学科生理学教室

ページ範囲:P.339 - P.341

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 ■ 概要
 ニューロフィラメントはニューロンの中にあって,微小管に匹敵する量をしめるタンパクであると同時に電顕的構造物としての形態をもつ。その直径が10nmの線維状であるところから10nmフィラメントあるいは中間径線維とも呼ばれている1)
 HoffmanとLasekがニューロンの軸索流内容物の分析で発見したトリプレット(分子量200K,160K,68Kの3本のポリペプチド)2)はニューロンにのみ特異的に存在して,グリア細胞には含まれない3)。また末梢神経組織から中間径線維を単離したところ,その構成タンパクは上記のトリプレットであった4)ことから,ニューロンに観察される中間径線維(ニューロフィラメント)はトリプレットから構成されていることがわかる。ニューロフィラメントとグリアフィラメントの形態学的な区別は至難であるが,分子組成からはまったく別個のタンパクであることが確立している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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