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文献詳細

雑誌文献

生体の科学36巻4号

1985年08月発行

文献概要

特集 神経科学実験マニュアル 脳組織の実験材料

細胞分画—RNA

著者: 高橋康夫1

所属機関: 1新潟大学脳研究所 神経薬理

ページ範囲:P.355 - P.357

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 ■ 概要
 分子神経科学の領域の進歩は急速であり,その範囲も広範であるが,ここではRNAとその卵細胞内注入について述べることにする。
 Xenopus laevis(ツメガエル)の卵母細胞に他種由来のmRNAを細胞内注入し,そのmRNAに特異的な蛋白質を生合成させる技術はGurdonらによって始められてから15年近くになろうとしているが,この翻訳系は多くの研究者によって利用されてきた。最近ではクローン化した単一のDNAの注入も行われるようになっている。神経科学の領域ではMiledi,澄川らによるアセチルコリンレセプター,セロトニンレセプター,BarnardらによるGABAレセプター,さらにMishinaらによるクローン化されたcDNAから転写されたmRNAを卵母細胞中に注入しアセチルコリンレセプターの発現を電気生理学的に証明した最近の研究はこの力法の有効性を鮮やかに実証した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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