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特集 神経科学実験マニュアル 電気生理学実験手技
電位固定法
著者: 河和善1
所属機関: 1群馬大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.409 - P.410
文献購入ページに移動 ■ 概要
単位生体膜は電気容量と電気抵抗とが並列に並んだモデルで近似されるが,このうち電気的,化学的刺激に応じて変化するのは電気抵抗の方である。一定電流を膜に加えて電位の応答を測る(電流固定)方法では膜容量のために膜電位の経過が修飾され,膜特性の変化が表に出ない。電位固定法は負帰還回路を用い生体膜を一定期間,一定電位に保ちこれに要する膜電流を測る。この膜電流は直接に膜抵抗の経時変化を示す。さらに特定イオン種の電流成分を分離し解析することもできる。これまでに多くの材料での研究と工夫改良がある1,2)。
単位生体膜は電気容量と電気抵抗とが並列に並んだモデルで近似されるが,このうち電気的,化学的刺激に応じて変化するのは電気抵抗の方である。一定電流を膜に加えて電位の応答を測る(電流固定)方法では膜容量のために膜電位の経過が修飾され,膜特性の変化が表に出ない。電位固定法は負帰還回路を用い生体膜を一定期間,一定電位に保ちこれに要する膜電流を測る。この膜電流は直接に膜抵抗の経時変化を示す。さらに特定イオン種の電流成分を分離し解析することもできる。これまでに多くの材料での研究と工夫改良がある1,2)。
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