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文献詳細

雑誌文献

生体の科学36巻4号

1985年08月発行

文献概要

特集 神経科学実験マニュアル 電気生理学実験手技

コンピュータの利用

著者: 大沢康隆1 彦坂和雄1 岩井栄一1

所属機関: 1東京都神経科学総合研究所医学心理学研究室

ページ範囲:P.434 - P.437

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 今日の神経生理学研究の進展は微小電極による単一神経細胞のスパイク活動記録法の開発と汎用デジタル計算機(コンピュータ)によるオンライン実験システムの開発によるところが大きい。とくに,計算機によるオンライン化は,(1)神経スパイク系列の定量的なデータ処理,(2)刺激パターンやパラメータの発生および変更,実験装置の制御,(3)実験スケジュールの制御・運用,そして(4)動物の行動統制などに効果的な実験システムを構築することを可能にし,神経生理学実験や神経心理学実験の系列化した複雑な学習行動課題において有用であることが実証されてきた1)
 本稿はサルの視覚神経生理学研究への計算機の応用例について述べる。最初にこの分野の基本的な計算機システムのハード構成とソフトの概要について述べ,次に,現在われわれの研究室で行っているサルの視覚パターン弁別学習における電気生理学実験,電磁誘導式眼電位測定装置を用いた注視行動実験およびタッチパネルを用いた行動学習実験などの各システム例について紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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