icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学36巻5号

1985年10月発行

文献概要

特集 細胞分裂をめぐって

細胞分裂とダイニン

著者: 伊豆津公作1 吉田利通1

所属機関: 1三重大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.480 - P.485

文献購入ページに移動
 分裂時の染色体運動はよく研究され,多くの信頼すべき観察と実験の成果が蓄積されている。にも拘わらずその運動の機構についての満足しうる説明はいまだに見出し難い。最近,繊毛や鞭毛の運動に関与するダイニンないしダイニン様ATPaseの染色体運動における役割に関心が向けられている。以下ではこの方面の研究の現状を述べ,染色体運動にダイニンが関与する可能性を考えてみたい。
 細胞分裂のうち細胞質分裂には主としてアクチンミオシン系が働いていると一般に考えられているが,ウニ卵などでは表層にもダイニンが含まれ,アクチンミオシン系のみならずダイニンも割溝形成に関与しているかも知れない32)。とにかく本稿では細胞分裂のうち,核分裂に限って取り扱うこととする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら