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文献詳細

雑誌文献

生体の科学36巻6号

1985年12月発行

文献概要

特集 脂肪組織

持久運動と脂肪組織—長距離走と脂質代謝について

著者: 吉岡利治1

所属機関: 1信州大学教育学部生理学衛生学教室

ページ範囲:P.602 - P.607

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 持久運動はAerobicにかつ長時間にわたって身体活動をするものである。近年,一般社会で健康法の一つとして関心が昂まっているJoggingはその良い例である。これが競技になるとAerobicで実施しうるレベルがより高いものが要求される。たとえば,マラソン競技,自転車距離競技,スキー距離競技などは典型的なものであり,この他,陸上競技10,000m走,3,000m走,ラグビーフットボールなどがこれに準ずるものと言える。これらに代表される持久性を要する運動では,(1)酸素供給能力が高いこと,(2)筋持久力が高いこと,および(3)長時間の激しい運動を持続するに足るだけのエネルギー源が確保されることである。これらの他,いずれの機能においても優れていなければならないことは言うまでもないが,しいてあげれば上記の三つになる。このうち本テーマに則した問題として持久運動遂行に伴うエネルギー源に関係深い脂肪組織の役割と代謝について述べる。持久運動と称する範囲は上記のごとくかなり広いのでその中から代表的なものとしてマラソン競技(または長距離走)にスポットをあてて考えてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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