文献詳細
文献概要
特集 脳のモデル
行動する機械
著者: 中野馨1
所属機関: 1東京大学工学部総合試験所
ページ範囲:P.41 - P.48
文献購入ページに移動構成的研究というのは,自動制御における「システム同定」のように,脳をブラックボックスとみなして,入出力関係が等しくなるようにモデルを構成し,それができたときブラックボックスの内容がモデルと同じ,または少なくとも類似していることを期待するのである。もちろんモデル化に際して生理学的にわかっていることを使うので,入出力関係だけからではないが,主に入出力関係から同定することになる。類似している可能性は,情報論的な必然性に導かれて,つまり等しい結果に到達する情報処理機構がそういくつもあるわけはないという意味で,思ったよりは高いはずである。
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