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特集 血小板凝集
文献概要
血小板は止血血栓過程において重要な役割を果しているが,この過程において粘着,放出,凝集などの血小板活性化反応が惹起される。この血小板活性化反応は種々の刺激によって引き起こされるが,この反応過程において血小板膜リン脂質よりアラキドン酸(arachidonicacid,AA)が遊離され,このAAより種々の代謝産物が生成され,これらの代謝産物が結局は血小板のCa2+代謝を介して血小板活性化反応に関与している。このAAより種々の代謝産物が生成される過程がアラキドン酸カスケード(arachidonate cascade)と呼ばれている。本稿では,この血小板のアラキドン酸カスケード(図1)について簡単に述べてみたい。
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