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文献詳細

雑誌文献

生体の科学37巻2号

1986年04月発行

文献概要

特集 血小板凝集

血小板に作用する薬剤—ADP,PAF,アドレナリン,セロトニン

著者: 高野静子1

所属機関: 1福島県立医科大学薬理学教室

ページ範囲:P.110 - P.114

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 血小板は血液凝固に重要な機能を持つばかりではなく,凝集,粘着,分泌,能動輸送,免疫など各力面で広く研究されている。血小板は表1のごとく種々な生理活性物質により凝集を起こす。それらの物質は細かな違いはあるが,一連の過程,すなわち粘着,形態変化(shape change),凝集,放出と血小板を活性化し,凝集塊を作る。この一連の反応は凝集物質の種類と,刺激の強さに関係する。たとえばセロトニン(5-HT)では可逆的凝集のみで,放出反応は伴わない。本小文では表1のうちで,生理的にも血小板に由来するADP,血小板活性化因子(platelet activating factor,PAF),アドレナリン,5-HTの凝集について概説し,アラキドン酸(AA)代謝物については他の執筆者に譲ることにする。なおそれぞれの凝集物質および血小板活性化の詳細については他の章および成書を参考にされたい1-3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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