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特集 血小板凝集
血小板特異蛋白
著者: 村田満1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部内科学教室
ページ範囲:P.122 - P.127
文献購入ページに移動 血小板には形態学的に異なった数種の顆粒(granules)が存在し,放出反応(release reaction)に際してその内容物が血小板外へ分泌されることが知られている。電子顕微鏡を用いた組織化学的手法により各顆粒に含まれる物質がそれぞれ明らかにされている。濃染顆粒(densebody)と呼ばれる顆粒には,セロトニン,カルシウム,ADP,ATPやピロリン酸などが含まれている1-5)。ライソゾームには,β-グルクロニダーゼ,N-アセチルグルコサミニダーゼなど諸種の水解酵素が存在する。一方,α顆粒(α-granule)と呼ばれる電子密度の低い顆粒には表1に示すごとく数多くの蛋白が貯蔵され,外来刺激に応じて血小板外へ放出される。それらの蛋白は大きく二つのカテゴリーに分類される。すなわち,(1)血漿中にも多量に存在する蛋白,(2)血小板特異蛋白と呼ばれる蛋白,である。表26)は非活性時血小板に含まれるこれらの蛋白の濃度を血漿中のそれと対比して示したものである。
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