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特集 脳の化学的トポグラフィー
文献概要
生体にある芳香族アミンのうちカテコラミンとセロトニンは,脳の神経伝達物質ないしは修飾物質として認められてきたが,ヒスタミンは示唆されてはいたものの確証がなかった。われわれはヒスタミン産生酵素であるヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)をマーカーとした組織螢光抗体法により,ラット脳におけるヒスタミン・ニューロン系の大要を初めて明らかにした1)。この小文ではラット脳におけるヒスタミン・ニューロン系の局在と,それから示唆される意義について簡単に述べたい。
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