文献詳細
特集 脳の化学的トポグラフィー
文献概要
中枢神経系におけるプロスタグランジン(PG)の含量や合成および分解系については,とくにこの数年,生化学的な研究が進み,かなりの情報が蓄積されてきた。しかし,その局在については断片的な報告がなされているだけで,いまだ全体像の把握にはほど遠い感がある。
われわれはラットおよびヒトの中枢神経系で合成される主なPGであるPGD2に注目し,その合成系の解析を進めている1)。当稿では現在までに集めたラット脳におけるPGD2合成系の局在に関する免疫組織化学の結果を示し,中枢神経系に新しく登場した既知のアミノ酸やアミン系の神経伝達物質あるいはニューロペプチドと物性的にも大きく異なるこの生理活性物質への関心を深めて頂くと同時に,われわれの研究に対するご理解とご批判を期待したい。
われわれはラットおよびヒトの中枢神経系で合成される主なPGであるPGD2に注目し,その合成系の解析を進めている1)。当稿では現在までに集めたラット脳におけるPGD2合成系の局在に関する免疫組織化学の結果を示し,中枢神経系に新しく登場した既知のアミノ酸やアミン系の神経伝達物質あるいはニューロペプチドと物性的にも大きく異なるこの生理活性物質への関心を深めて頂くと同時に,われわれの研究に対するご理解とご批判を期待したい。
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