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文献詳細

雑誌文献

生体の科学37巻3号

1986年06月発行

文献概要

特集 脳の化学的トポグラフィー

オピオイドペプチドニューロン

著者: 岡村均1 井端泰彦1

所属機関: 1京都府立医科大学第二解剖学教室

ページ範囲:P.205 - P.209

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 1975年Hughesらによる強力なオピオイド活性を有する2種類のペンタペプチド(methionine-enkephalin,leucine-enkephalin)のブタ脳よりの分離抽出以来α-endorphin,β-endorphin,dynorphin,α-neo-endorphinなどの内因性オピオイドペプチドが次々と発見された1)。近年の遺伝子工学的手法によりメッセンジャーRNAの相補性DNA(cDNA)のヌクレオチド構造から,オピオイドペプチドの前駆体のアミノ酸配列が解明され,現在ではオピオイドペプチドは前駆体の違いにより三系統に分離統合された2)。すなわち,Proopiomelanocortin(POMC)系〔β-lipotropin(β-LPH),α-endorphin,β-endorphin,γ-endorphin,ACTH,α-MSH,γ-MSHなど〕,proenkephalin A系(methionine-enkephalin,leucine-enkephalin,met-enkephalin-Arg6-Phe7,met-enkephalin-Arg6-Gly7-Leu8など),proenkephalin B系(dynorphin,α-neo-endorphin,β-neo-endorphin,rimorphin,leumorphinなど)である(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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