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文献詳細

雑誌文献

生体の科学37巻3号

1986年06月発行

文献概要

特集 脳の化学的トポグラフィー

TRH

著者: 中井康光1 塩田清二1

所属機関: 1昭和大学医学部第一解剖学教室

ページ範囲:P.210 - P.214

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 TRHは視床下部ホルモンの中で最初に構造決定された,pGlu-His-Pro-NH2なるtripeptideである1,2)。TRHは脊椎動物の中枢神経系に広く分布している。視床下部に高濃度に存在し,下垂体門脈系血管を介して,TSHのみならず種々の下垂体ホルモンの分泌調節に関与していることが明らかにされてきている。また,TRHニューロンは視床下部以外の脳各部に広範囲に分布していることが,radioimmunoassay(RIA)法や免疫組織化学的研究によって証明されており,いろいろな中枢神経作用を有していることが薬理学的研究などで示されている。TRHニューロンの分布と構造ならびにTRHのホルモン作用と中枢作用について,われわれの観察所見を中心に文献的考察を加えて述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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