文献詳細
文献概要
特集 細胞生物学実験マニュアル 細胞培養
旋回培養による組織再構築
著者: 高木新1
所属機関: 1京都府立医科大学第2解剖学教室
ページ範囲:P.278 - P.280
文献購入ページに移動 ■ 概要
脊椎動物の胚組織を単一細胞に解離して再集合させると集合体内に組織様の構造が再形成されることが30年ほど前に示された1)。これ以降,多細胞生物の形態形成を個々の細胞の運動性,接着性などの面から解析しようとする際に,集合体培養は不可欠の培養系となっている。また,単層培養中では失われてしまうような細胞の分化形質を維持する目的で集合体培養が用いられる場合もある2)。
Mosconaは効率よく細胞集合体を形成させるために旋回培養法を考案した3)。解離された浮遊細胞を含む培養皿を旋回させると,細胞はおたがいに衝突・接着して集合体を形成する。この時,①旋回速度,②細胞数,③培養液の量,④培養皿の大きさ・形,といったパラメーターを一定にすれば,形成される集合体の大きさ,数を再現性よく定めることができる。
脊椎動物の胚組織を単一細胞に解離して再集合させると集合体内に組織様の構造が再形成されることが30年ほど前に示された1)。これ以降,多細胞生物の形態形成を個々の細胞の運動性,接着性などの面から解析しようとする際に,集合体培養は不可欠の培養系となっている。また,単層培養中では失われてしまうような細胞の分化形質を維持する目的で集合体培養が用いられる場合もある2)。
Mosconaは効率よく細胞集合体を形成させるために旋回培養法を考案した3)。解離された浮遊細胞を含む培養皿を旋回させると,細胞はおたがいに衝突・接着して集合体を形成する。この時,①旋回速度,②細胞数,③培養液の量,④培養皿の大きさ・形,といったパラメーターを一定にすれば,形成される集合体の大きさ,数を再現性よく定めることができる。
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