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文献詳細

雑誌文献

生体の科学37巻4号

1986年08月発行

文献概要

特集 細胞生物学実験マニュアル 胚工学・発生工学

胚培養法

著者: 成瀬一郎1

所属機関: 1愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

ページ範囲:P.322 - P.324

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 ■ 概要
 哺乳類胚を培養することで,1)胚に外科的操作を施したり組織にマークを付けることができる。2)発生過程を連続的に観察することができ,さらに,その後に核型や組織構築を検索することもできる。3)厳密に量を定めた薬物を処理できる。4)発生段階をそろえることができるために,催奇形性の臨界期を決定しやすい。5)母体の薬物代謝を除外できる。6)母体のストレスなどの二次的影響を除外できる。7)胎仔の栄養,呼吸の要求を調べうる。以上が胚培養を利用することで得られる主な利点であろう。
 胚培養は,1)着床期まで,2)着床前から器官形成期まで,3)器官形成期の三つのステージでそれぞれ方法が異なる。1)については前節で触れられるので,ここでは2,3)について述べる。とくに,実験に繁用されるラット,マウスに焦点を絞る。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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