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文献詳細

雑誌文献

生体の科学37巻4号

1986年08月発行

特集 細胞生物学実験マニュアル

細胞膜・小器官分析

巨大軸索灌流法

著者: 松本元1

所属機関: 1電子技術総合研究所電子計算機部アナログ情報研究室

ページ範囲:P.367 - P.370

文献概要

 軸索内灌流が行える巨大軸索として通常電気生理実験に用いられるのは,ヤリイカ巨大軸索(ふつう直径400〜800μm,長さ4〜8cm)である1,2)。軸索内灌流方法は1961年にTasakiのグループ3)とHodgkinのグループ4)によって独立に開発された。両者の基本的相違点は原形質中心部のくり抜き方と用いるチェンバーの2点にある。
 Tasakiグループが開発した灌流方法は吸引と蛋白質分解酵素によって原形質中心部をくり抜くもので,酵素法と呼ばれる。チェンバーはTasakiの開発した空気間隙のあるものを用い,軸索は水平に置かれる1)。これに対しHodgkinグループの方法はローラーによって原形質中心部をくり抜くもので,ローラー法と呼ばれる。チェンバーは空気間隙のないもので,軸索は垂直に置かれる。ここではわれわれが通常用いているTasakiのチェンバーを使ったローラー法による軸索内灌流につき述べる。酵素法については他で詳しく紹介した1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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