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文献詳細

雑誌文献

生体の科学37巻5号

1986年10月発行

文献概要

特集 中間径フィラメント

筋細胞の中間径フィラメント

著者: 藤巻昇1

所属機関: 1群馬大学医学部解剖学教室

ページ範囲:P.475 - P.482

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 中間径フィラメント(IF)は筋フィラメントとは異なる第三のフィラメントとして,最初に骨格筋細胞で記載され1),細胞骨格という細胞内線維系を統括する概念が生まれるきっかけとなった2)。また,IFの骨格筋細胞内における特異な分布様式はIFの機械的支持装置としての働きを示す典型例として注目されてきた3)。しかし,その分布様式にしても,十分に明らかにされている訳ではない。とくに骨格筋では,螢光抗体法によって示されているIFおよびそれと関連する諸物質の分布の微細形態学的裏付けは乏しく,その解明は当面する課題である。平滑筋では,IFの検索は構造面でより困難があるが,電顕下の検索はより進んでいる面も多い4,5)。暗小体がZ盤と相同であることも解明されている36,37)。骨格筋で議論のあるいくつかの問題も平滑筋,心筋の比較によって,より理解がすすむことが期待されるし,それぞれの特殊性も明らかにされよう。本稿では骨格筋で得た若干の微細形態所見を加えて,筋細胞のIFに関する共通問題を検討してみることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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